Alexa開発者コンソールを使用したスキルの作成と管理
Alexa開発者コンソールを使用すると、Alexaスキルを作成および管理できます。新しいスキルを作成する際、ビルドしたいスキルモデルを選択します。モデルにより、追加できる機能と利用可能なカスタマイズが決まります。スキルを作成すると、スキルを編集したり、非公開にしたり、削除したりできます。
Visual Studio Code（VS Code）を使用してスキルの作成と管理を行うには、Alexa Skills Toolkit for VS Codeで開発を始めるを参照してください。コマンドラインでスキルの作成と管理を行うには、Alexa Skills Kitコマンドラインインターフェース（ASK CLI）の概要を参照してください。
前提条件
新しいスキルを作成するには、以下の情報を収集します。
- スキルを識別する名前。スキルを公開すると、この名前がAlexaスキルストアでの公開名として、ユーザーに表示されます。スキル公開前に、この名前を編集できます。
- 作成時に使用する言語。後からAlexaでサポートされている言語を追加できます。
- 音声対話モデルです。詳細については、音声対話モデルについてを参照してください。
- 実装したいスキルの種類です。詳細については、スキルの種類の一覧を参照してください。
- スキルコードをホストするバックエンドリソースです。以下のいずれかのオプションを選択できます。
- アマゾンウェブサービス（AWS）Lambdaは、サーバーを管理することなくクラウドでのコード実行を可能にするサービスです。AWSアカウントを使用すると、サービスの無料利用枠の一部としてリソースにアクセスできます。Lambda関数は、Node.js、Java、Python、C#、Go、Ruby、PowerShellで作成できます。
- 選択したクラウドホスティングプロバイダーで実行するウェブサービスです。ウェブサービスは、HTTPSでリクエストを受信する必要があります。このオプションは、カスタム音声対話モデルを使用するスキルでのみ利用できます。
音声対話モデルについて
音声対話モデルにより、旅行プラン、豆知識の取得、照明の点灯、ビデオコンテンツの再生など、スキルが処理するリクエスト（インテント）が決まります。また、モデルでは、ユーザーがリクエストを呼び出すときに言う単語（発話）も定義します。たとえば、以下のようなサンプル発話です。
- 「アレクサ、トリッププランで神戸旅行を計画したい」
- 「アレクサ、猫の秘密にトリビアを聞いて」
- 「アレクサ、リビングの照明をつけて」
- 「アレクサ、『七人の侍』を再生して」
カスタム音声対話モデルの場合、インテントとサンプル発話を定義します。次に、各インテントを処理するスキルコードを実装します。プリビルドモデルの場合、処理可能なリクエストと発話はあらかじめ定義されています。リクエストを処理するスキルコードを実装します。詳細については、音声対話モデルについてを参照してください。
選択可能なモデル
以下の表は、Alexa開発者コンソールで選択できるモデルをまとめたものです。
| モデル | 説明 | 作成内容 |
|---|---|---|
| カスタム |
スキルのカスタム音声ユーザーインターフェースを作成します。このオプションでは、スキルエクスペリエンスを自由に制御できます。 |
カスタム音声対話モデルを作成して、インテントとサンプル発話を定義します。 カスタムモデルを使用するスキルの詳細については、カスタムスキルとはを参照してください。 |
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コネクテッドカー （プリビルドモデル） |
ユーザーがリモートで車を制御できるスキルを作成します。 |
コネクテッドカースキルを使うと、ユーザーは、エンジンのオン／オフ、ドアのロック／ロック解除、温度の設定といった車の制御を、車の外からAlexaに指示できます。 コネクテッドカープリビルドモデルを使ったスキルの詳細については、Alexaのコネクテッドカースキルを参照してください。 |
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フラッシュブリーフィング （プリビルドモデル） |
ユーザーのフラッシュブリーフィングフィードにコンテンツを提供するスキルを作成します。 |
ユーザーは、コンテンツを配信するRSSまたはJSONフィードを作成し、フラッシュブリーフィングをリクエストしてスキルを呼び出します。 フラッシュブリーフィングモデルを使用するスキルの詳細については、フラッシュブリーフィングスキルAPIについてを参照してください。 |
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音楽 （プリビルドモデル） |
ユーザーがオーディオストリーミングサービスを制御できるスキルを作成します。 |
音楽モデルでは、ユーザーがAlexa搭載デバイスでストリーミングされる音楽、ラジオ、ポッドキャストのオーディオコンテンツを選択したり、制御したりできます。 音楽モデルを使用したスキルの詳細については、Understand the Music, Radio, and Podcast Skill APIを参照してください。 |
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スマートホーム （プリビルドモデル） |
カメラ、照明、ドアロック、サーモスタット、スマートTVといったスマートホームデバイスを制御するスキルを作成します。 |
スマートホームモデルでは、「アレクサ、玄関の照明をつけて」など、ユーザーがデバイスを制御するときに使えるリクエストや単語を定義します。 スキルコードで、スマートホームデバイスへのインターフェースを実装します。 スマートホームモデルを使用するスキルの詳細については、スマートホームスキルを理解するを参照してください。 |
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ビデオ （プリビルドモデル） |
ユーザーがビデオコンテンツを検索したり再生したりするスキルを作成します。 |
ビデオモデルでは、「アレクサ、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』を再生して」など、ユーザーがビデオデバイスを制御するときに使えるリクエストや単語を定義します。 スキルコードで、ビデオデバイスへのリクエストを実装します。 ビデオモデルを使用するスキルの詳細については、ビデオスキルAPIについてを参照してください。 |
複数のモデル
スキルに複数のモデルを選択できます。たとえば、スマートホームモデルを使って照明のオン／オフを行う標準のコマンドに応答しながら、カスタムモデルを使ってドアフォンの鳴動も管理できるスキルを作成できます。
複数のモデルを使うスキルを設定する際、各モデルの設定を行う必要があります。たとえば、カスタムモデルとスマートホームモデルを使用するスキルには、カスタムスキルサービス用のエンドポイントとスマートホームサービス用のエンドポイントが必要です。詳細については、マルチ機能スキル（MCS）についてを参照してください。
新しいスキルを作成する
作成したいモデルが決まったら、新しいスキルを作成できます。
Alexa開発者コンソールで新しいスキルを作成する
- Alexa開発者コンソールにサインインします。
- スキルタブで、スキルの作成をクリックします。
- 名前、ロケールページで、次の情報を入力します。
- 1.スキルに名前を付けるに、スキルの名前を入力します。
スキルを公開すると、この名前がユーザーに表示されます。公開ページで後から変更することができます。 - 2.プライマリロケールを選択に、主にスキルを提供したい場所の言語と国を選択します。言語は、あとから追加できます。
- 1.スキルに名前を付けるに、スキルの名前を入力します。
- 続行するには、次へをクリックします。
- エクスペリエンス、モデル、ホスティングサービスページで、次の情報を入力します。
- 1.エクスペリエンスのタイプを選択しますで、作成したいスキルの種類を選択します。
作成したい種類が表示されない場合は、その他を選択します。 - 2.モデルを選択するで、推奨されるモデルを1つ選択します。
選択できるモデルは、 カスタム、コネクテッドカー、フラッシュブリーフィング、ミーティング、音楽、スマートホーム、ビデオです。
作成したいモデルが表示されない場合は、残りのモデルを選択します。 - 3.ホスティングサービスで、Alexa-hostedバックエンドリソースのいずれか、または独自のプロビジョニングバックエンドリソースを選択します。
- 前のステップでAlexa-hostedを選択した場合、4.ホスティングリージョンには、大多数のユーザーから最も近いホスティングリージョンを選択します。
- 1.エクスペリエンスのタイプを選択しますで、作成したいスキルの種類を選択します。
- 続行するには、次へをクリックします。
- カスタムスキルモデルを選択した場合は、テンプレートページでテンプレートを選択し、ページ上部の次へをクリックします。
また、公開されているGitリポジトリからスキルをインポートするには、スキルをインポートをクリックします。公開リポジトリには、GitHub、GitLab、Bitbucketがあります。 - 確認ページで選択内容を確認します。
選択内容を修正するには、ページ上部にある戻るをクリックします。スキルを作成するには、スキルを作成するをクリックします。 - コンソールで、スキルが作成され、ビルドされます。正常にビルドされました通知が表示されてから、次のステップに進んでください。
- コンソールで新しいスキルが作成されたら、ビルドページで設定できます。
詳細については、Alexa開発者コンソールを使用してスキルを作成するを参照してください。
既存のスキルを編集する
編集するのは、常にスキルの開発中バージョンです。
Alexa開発者コンソールで既存のスキルを編集する
- Alexa開発者コンソールにサインインします。
- スキルの一覧から、ステータスが開発中バージョンのスキルを探し、アクションから編集を選択します。
スキルの一覧では、開発中バージョンが公開中バージョンの後に表示されます。
開発中バージョンのステータスは、開発中です。 - スキルを編集します。
- カスタムスキルで対話モデルの変更を保存するには、モデルを保存をクリックし、次にビルドをクリックします。
公開中のカスタムスキルを更新する
定義されたスロットタイプのスロット値を更新する場合、または既存のインテントのサンプル発話を更新する場合、これらの変更をしたら、公開中スキルをすぐに更新できます。たとえば、映画予約スキルの映画タイトルのリスト、レシピスキルの成分リストなど、スロット値が絶えず変化するカスタムスキルの場合、既存のスロットタイプのスロット値を追加または更新できます。スキルのサンプル発話が不足していることに気付いた場合、または発話が誤ったインテントにマッピングされていることに気付いた場合、サンプル発話の追加や更新を行ってスキルモデルの精度を向上させることができます。
Alexa開発者コンソールでスキルへの更新を公開する
- Alexa開発者コンソールにサインインします。
- スキルの一覧から、ステータスが開発中バージョンのスキルを探し、アクションから編集を選択します。
スキルの一覧では、開発中バージョンが公開中バージョンの後に表示されます。
開発中バージョンのステータスは、開発中です。 - アクションを選択ドロップダウンから、編集を選択します。
- ビルドページで、スロット値と発話を更新します。
- 更新内容を保存し、スキルをビルドをクリックします。
- ビルドが完了しました通知が表示されてから、次のステップに進んでください。
- 公開中のスキルを更新するには、公開中のスキルの更新をクリックします。
公開中のスキルの更新ボタンは、認定ページにも表示されます。
例
以下は、新規または更新されたスロット値が正常にビルドされたあとに、公開中のスキルの更新ボタンが表示されているビルドページの例です。
以下は、新規または更新されたサンプル発話が正常にビルドされたあとに、公開中のスキルの更新ボタンが表示されているビルドページの例です。
以下は、新規または更新されたスロット値またはサンプル発話が正常にビルドされたあとに、公開中のスキルの更新ボタンが表示されている認定ページの例です。
スキルを非公開または停止する（スキルの利用制限）
公開中のスキルを制限すると、ユーザーは公開中のスキルを有効にできなくなります。この操作はすべてのロケールのスキルに適用されます。スキルの利用制限を一部のロケールにのみ設定することはできません。ASKでサポートされるスキルの利用制限には2種類あります。
- 非公開：スキルを既に有効にしているユーザーは、引き続き使用できます。ユーザーがスキルストアでそのスキルを検索しても、表示されません。
- 停止：スキルを既に有効にしているユーザーを含め、すべてのユーザーに対してスキルが無効になります。ユーザーが停止されたスキルを利用したり、有効にしたりすることはできません。
スキルを非公開にしたり、停止したりしても、スキルは削除されず、開発者コンソールで表示することができます。スキルの一覧には、制限されたバージョンと開発中のバージョンが表示されます。引き続き開発中バージョンに変更を加えることができます。
スキルを再公開するには、開発中バージョンを更新して、認定を再申請します。再申請すると、新たな認定プロセスが開始されます。
Alexa開発者コンソールでスキルを非公開または停止にする
- Alexa開発者コンソールにサインインします。
- スキルの一覧から公開中バージョンのスキルを見つけ、アクションを選択のドロップダウンから非公開または停止を選択します。
- プロンプトが出たら、スキル制限の理由を選択し、非公開または停止をクリックします。
制限が適用されるには、数日かかる場合があります。スキル一覧で更新されたスキルステータスを確認できます。
スキルを削除する
開発者コンソールを使用して、開発中のスキルを削除します。公開中または認定中のスキルは削除できません。
開発者コンソールで開発中のスキルを削除する
- Alexa開発者コンソールにサインインします。
- スキル一覧で、ステータスが開発中のスキルを見つけます。
開発中バージョンのステータスは、開発中です。 - アクションを選択ドロップダウンから、削除を選択します。
関連トピック
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルを作成する
- Alexa開発者コンソールを使用してスキルをテストする
- スキルストアに公開する詳細を定義する
- スキル詳細ページにリッチメディアを追加する
- Alexa開発者コンソールでスキルの認定を申請する
- スキルのロールバック
- スキルの使用状況のレポート
- 支払いと収益を確認する
最終更新日: 2024 年 03 月 12 日